剧団☆新感线と市川染五郎が手を组む<新感“染”シリーズ>も、今回の『胧の森に栖む鬼』で早くも第5弾。ただし染五郎は今回、今まで演じてきたアウトローな英雄像とは全く异なる、腹黒い野心に燃える卑しい目つきの悪汉に挑戦することになる。新桥演舞场の正月兴行で悪の华を巻きちらす染五郎の腹づもりを、どっぷりと讯ねた。
――染五郎さんにとって5度目の新感线芝居になりますね。
「前回の『髑髅城の七人<アオドクロ>版』で自分としてはもう「これ以上のものはない!」ってぐらい、精神的にも体力的にも限界まで取り组んだので。もし次があるなら、また违った
想いで挑まなきゃダメだなと思っていたんです。
例えば、今後もずっと(新感线を)やり続けるぐらいの覚悟で挑むとか。 いのうえ(ひでのり)さんの演出をただ面白いと享受するだけでなく、自分からも积极的に攻めていくとか。何か気持ちを新たに持たなければいけないなと思った。」
――「初の彻底した悪役に挑戦」という课题は、気持ちも新たに取り组むための一因になりましたでしょうか。
「いや、そういうことは特になかったですね。いのうえさんや
中岛(かずき)さんが仆に「悪役をやらせたい」って思うのは、
こっちがどうこう判断することではないので。そこはただ万全の体势で受け止めるのみ。ただ确かに、今までになく人间臭い役を演じられそうなのは嬉しいです。
今回、仆が演じるライいう男は、『阿修罗城の瞳』の出门のような绝対的な力を持つわけでもなく、『アテルイ』のような英雄的カリスマなわけでもない。言叶と悪智恵で相手を翻弄し、
権力闘争をのしあがっていくという、とてつもなく汚い男なので。もうなんでしょうね…、『染五郎さんってやっぱり悪い人だったのね!』ってお客さんに言われるようになったら理想的ですね(笑)。」
――これはシェイクスピアの『リチャード3世』と関系はあるのでしょうか。
「そうですね。あと日本の鬼伝说として有名な『酒呑童子』の要素もちょっと引用されてるみたいです。脚本はとにかく一気に読めました。抜群にスピード感があって、少しサスペンスのようで面白い。ただ仆が演じる主人公自体、今回は剣ではなく言叶で戦う役柄なので、杀阵は少なめ。そのかわりと言っちゃなんですが、仆が振り付ける形で日舞を新要素として取り入れる予定です。なんだか、いつも以上に大人なカラーの新感线になる気がしています。」
――古田新太さんとの6年ぶりの共演も楽しみです。
「初演の『阿修罗~』以来ですからね。そうそう…、最初に仆は『染五郎が出るなら』と古田さんが言って下さってる、と闻いたんですよ。で、古田さんも『古田さんが出るなら』と仆が言ってると闻いてたらしい。だけど、あとあと互いに确认したら二人ともそんなこと、ひと言も言っちゃぁなかった(笑)。二人とも敏腕プロデューサーにまんまとはめられていた。でももちろん古田さんと共演するというのは、仆にとってとても大きなことなので。今回は稽古も含めて3ヶ月、本当に特别な作品になると思います。」
――新桥演舞场の正月兴行で、新感线の芝居が観れる日がくるとは思ってませんでした(笑)。
「确かに正月の演舞场っていうのは、特别な兴行ですからね。それを任されるっていうのは、やっぱり今までの実绩があったからこそ。
作品は悪の匂いが强いものなので、まあ、おめでたいものではないかもしれないですけど。とにかく高いクオリティの作品になることは间违いないので、100%の自身を持ってやり遂げたいと思ってますよ。」
取材・文:岩城京子
――染五郎さんにとって5度目の新感线芝居になりますね。
「前回の『髑髅城の七人<アオドクロ>版』で自分としてはもう「これ以上のものはない!」ってぐらい、精神的にも体力的にも限界まで取り组んだので。もし次があるなら、また违った
想いで挑まなきゃダメだなと思っていたんです。
例えば、今後もずっと(新感线を)やり続けるぐらいの覚悟で挑むとか。 いのうえ(ひでのり)さんの演出をただ面白いと享受するだけでなく、自分からも积极的に攻めていくとか。何か気持ちを新たに持たなければいけないなと思った。」
――「初の彻底した悪役に挑戦」という课题は、気持ちも新たに取り组むための一因になりましたでしょうか。
「いや、そういうことは特になかったですね。いのうえさんや
中岛(かずき)さんが仆に「悪役をやらせたい」って思うのは、
こっちがどうこう判断することではないので。そこはただ万全の体势で受け止めるのみ。ただ确かに、今までになく人间臭い役を演じられそうなのは嬉しいです。
今回、仆が演じるライいう男は、『阿修罗城の瞳』の出门のような绝対的な力を持つわけでもなく、『アテルイ』のような英雄的カリスマなわけでもない。言叶と悪智恵で相手を翻弄し、
権力闘争をのしあがっていくという、とてつもなく汚い男なので。もうなんでしょうね…、『染五郎さんってやっぱり悪い人だったのね!』ってお客さんに言われるようになったら理想的ですね(笑)。」
――これはシェイクスピアの『リチャード3世』と関系はあるのでしょうか。
「そうですね。あと日本の鬼伝说として有名な『酒呑童子』の要素もちょっと引用されてるみたいです。脚本はとにかく一気に読めました。抜群にスピード感があって、少しサスペンスのようで面白い。ただ仆が演じる主人公自体、今回は剣ではなく言叶で戦う役柄なので、杀阵は少なめ。そのかわりと言っちゃなんですが、仆が振り付ける形で日舞を新要素として取り入れる予定です。なんだか、いつも以上に大人なカラーの新感线になる気がしています。」
――古田新太さんとの6年ぶりの共演も楽しみです。
「初演の『阿修罗~』以来ですからね。そうそう…、最初に仆は『染五郎が出るなら』と古田さんが言って下さってる、と闻いたんですよ。で、古田さんも『古田さんが出るなら』と仆が言ってると闻いてたらしい。だけど、あとあと互いに确认したら二人ともそんなこと、ひと言も言っちゃぁなかった(笑)。二人とも敏腕プロデューサーにまんまとはめられていた。でももちろん古田さんと共演するというのは、仆にとってとても大きなことなので。今回は稽古も含めて3ヶ月、本当に特别な作品になると思います。」
――新桥演舞场の正月兴行で、新感线の芝居が観れる日がくるとは思ってませんでした(笑)。
「确かに正月の演舞场っていうのは、特别な兴行ですからね。それを任されるっていうのは、やっぱり今までの実绩があったからこそ。
作品は悪の匂いが强いものなので、まあ、おめでたいものではないかもしれないですけど。とにかく高いクオリティの作品になることは间违いないので、100%の自身を持ってやり遂げたいと思ってますよ。」
取材・文:岩城京子