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左 利きに対する社会の対応のしかたもこの数十年の間に変わってきた。むかしは左利きの子供がいると、小学校に入る前になんとかそれを直そうと親は必死になったものである。特に食事のとき、はしを右手で茶わんを左手で持つことと、右手で鉛筆を持つことだけは訓練するのが親の義務のように考えられていた。ある人が子供のとき、両親がそうした風潮に反対して左利きを直さないでおいたとこ小学校の先生に1週間のうちに直せと言われて、泣きながら右手で字を書く練習をしたという。一時期、左利きは体の構造上の特性であるから、むりに直そうとするのはよくないという議論が出たことがある。一部の人の特性を全体のために押しつぶすのはよくないという思想が強くなったことが主な原因ではあろうが、最近では左利きをむりに直そうとしなくなったようである。それでも左利きの人にはいろいろな不自由があるそうである。カメラやはさみや台所道具なども右利きのためのものが圧倒的に多いし、駅の自勤改和ロも、通りにくいということである。こうした不便を解消するにはまだ時間がかかるであろう。
左利きは 10 人にイ人ほどの割合であるが、なせ生まれつきそうなのか、まだわかっていないそうだ。手を動かすには手と反対側の脑が働く。右手を動かすには左脑、左手は右脑という具合になる。そして脳のどの領域が関蓮して手が動くか、大まかな仕組みは解明されている。しかし、この脳の仕組みと利き手の関係についてはまだ手つかずの状態だという。世の中は進歩している。少なくとも動いている。しかし、まだまだわからないことがあまりにも多い。