最初は俺を気にしてか母さんも離婚は反対していたが、最終的には親父は仕事を辞めてしまったので、離婚を承諾せざるを得なくなった。
しかし条件として親父を家から出て行かせた。
そして俺は母さんの旧姓『愛川』を名乗る事になった。
だから姉ちゃんが眠っている『塚本家』の墓には俺は入らない。
どうせ姉ちゃんは生きていても女だ。
いずれは誰かと結婚して嫁ぐ事になれば墓は別々だ。
だけど、何か寂しい気持もあった。
母さんによく言われるシスコン……。
間違いないだろうし、否定する気もない。
俺にとって姉ちゃんは尊敬の対象であり、目標とする人物だ。
特別に想って何が悪いんだ。
「美穂また今度来るからね。今日は帰るわね。」
母さんは姉ちゃんにそう告げて墓を後にした。
墓地の駐車場で車に乗り込んだ時だった。どこからか救急車の音が聞こえて来る。
音は次第に近くになり、駐車場内に入って来た。
俺と母さんは車内から事を見ていた。
誰かが担架で運ばれて行く。
それに付き添う様に人もいる。
墓参りに来て倒れてちゃ世話ないな。
……でもこうやっていつも誰かが死と向き合ってるんだな。
だから全力で生きなきゃもったいない。
中途半端に生きてたらもったいない。
俺は再度姉ちゃんに誓いを立てて、母さんと墓地を後にした。
しかし条件として親父を家から出て行かせた。
そして俺は母さんの旧姓『愛川』を名乗る事になった。
だから姉ちゃんが眠っている『塚本家』の墓には俺は入らない。
どうせ姉ちゃんは生きていても女だ。
いずれは誰かと結婚して嫁ぐ事になれば墓は別々だ。
だけど、何か寂しい気持もあった。
母さんによく言われるシスコン……。
間違いないだろうし、否定する気もない。
俺にとって姉ちゃんは尊敬の対象であり、目標とする人物だ。
特別に想って何が悪いんだ。
「美穂また今度来るからね。今日は帰るわね。」
母さんは姉ちゃんにそう告げて墓を後にした。
墓地の駐車場で車に乗り込んだ時だった。どこからか救急車の音が聞こえて来る。
音は次第に近くになり、駐車場内に入って来た。
俺と母さんは車内から事を見ていた。
誰かが担架で運ばれて行く。
それに付き添う様に人もいる。
墓参りに来て倒れてちゃ世話ないな。
……でもこうやっていつも誰かが死と向き合ってるんだな。
だから全力で生きなきゃもったいない。
中途半端に生きてたらもったいない。
俺は再度姉ちゃんに誓いを立てて、母さんと墓地を後にした。